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扁桃炎や咽頭炎に効果がある抗生物質クラリス

2019年12月06日
悩んでいる男性

クラミジアの病原菌は泌尿器や生殖器の粘膜に感染するケースが多いのですが、喉の粘膜にも感染をするケースがあります。クラミジア菌が喉の粘膜に感染すると、扁桃炎や咽頭炎を起こして喉の痛みや高熱などを発症する恐れがあります。炎症は自然に治まる場合がありますが、病原体は残存し続けて自然治癒することはありません。喉の粘膜にクラミジア菌が感染していると、風邪をひいたり免疫力が低下した際に扁桃炎や咽頭炎が再発します。肺炎を発症する恐れもあるので、クラミジア菌が喉の粘膜に感染した場合は適切な治療を受けることが必要です。

咽頭クラミジアを発症した場合には、マクロライド系抗生物質のクラリスロマイシンが有効です。クラリス錠(200mg)はクラリスロマイシンを有効成分とする治療薬(飲み薬)のひとつで、細菌感染による扁桃炎・咽頭炎・肺炎などの治療に使用されます。

クラリス錠(200mg錠)で咽頭クラミジアの治療をする場合の服用方法ですが、1回1錠を1日2回飲みます。治療期間は10日~2週間で、毎日薬を服用することで高い除菌効果を発揮します。ジスロマックを1回服用する方法もありますが、国立感染症研究研究所が公表したデータ(Vol.25p200-201)によると咽頭クラミジアの治療効果は85%程度です。これに対して、クラリス錠を10日以上服用した場合の治療効果は100%です。このことから、クラミジア菌が喉に感染して扁桃炎や咽頭炎を起こした場合には、ジスロマックよりもクラリス錠を服用した方が効果的といえます。

しかし、いくつか副作用が報告されているので、服用する時は注意が必要です。添付文書によれば、主な副作用として下痢・腹痛などの消化器系の症状や、ALT(GPT)・AST(GOT)上昇nなどの肝機能障害が挙げられています。

クラリスロマイシンを含むマクロライド系抗生物質は、肝代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)を阻害する作用を持ちます。そのため、肝臓でCYP3A4によって代謝される他の薬剤を併用すると有効成分の血中濃度が高くなりすぎて薬の効き目が強くなりすぎる恐れがあります。そのため、CYP3A4で代謝される他の薬物と併用することはできません。これに加えてP-糖蛋白質に対する阻害作用を持つので、P-糖蛋白質を通して排出される他の薬物も併用禁止です。単体で服用する場合は問題がなくても、他の薬と併用する場合には強い副作用が出る恐れがあるので注意が必要です。

大人用の薬は錠剤タイプですが、小児用としてドライシロップ(10%)も販売されています。ドライシロップの服用方法ですが、粉末を水で溶かした懸濁液を飲みます。投与量の計算方法ですが、1日あたり体重1kgに対して有効成分10~15mg分を2~3回に分けて服用します。例えば体重が20kgであれば、有効成分は1日あたり200~300mgとなります。10%なので、実際に投与する量は1日あたり2~3gです。

初期の性器クラミジアであれば、ジスロマックを1回飲むだけで高い確率で完治させることができます。もしも病原菌が咽頭部に感染して咽頭炎や扁桃炎を発症した場合には、ジスロマックで完治させることができない場合があります。咽頭クラミジアにかかった場合は、ジスロマックではなくてクラリス錠を服用することで治療をすることができます。クラリス錠で治療をする場合には10日~2週間にわたり毎日2錠を欠かさず服用しなければならないので、飲み忘れに注意が必要です。治療を開始してから数日程度で症状が収まる場合でも、病原菌を完全に死滅させるために10日間は飲み続けるようにしましょう。