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膣カンジダ症になったときの症状と治療薬

2020年02月14日

膣カンジダ症は女性の膣や性器周辺部に病原菌が繁殖すると発症し、おりものが増えたり強い痒みの症状が出ます。この病気はクラミジアなどと同じように女性の膣に炎症が起こる感染症ですが、常在菌によって引き起こされるという点で他の性病とは異なります。膣カンジダ症の病原体はカンジダ・アルビカンスと呼ばれる真菌(カビの一種)で、成人女性の10~15%に認められます。

病原体(カンジダ・アルビカンス)の感染経路は、性行為や家庭内感染が考えられます。他の人から伝染をするのではなく、自己感染が感染経路となる場合もあります。ただし病原体に感染をしたとしても必ず発症するという訳ではなく、一定の条件が揃わないと発症しません。また、この病原体は健康な人の皮膚・口腔・消化管・腟などに存在していますが、通常は人体に悪影響を及ぼすことはありません。何らかの原因で免疫力が低下した場合にのみ細菌が繁殖して、炎症を発症する場合があります。

カンジダ・アルビカンスに感染したとしても健康な人は発症をすることがないため、潜伏期間は非常に長いと考えられます。潜伏期間が不明なので、他の人から伝染したとしても感染経路を特定することは不可能です。

膣カンジダ症を発症すると膣周辺に強い痒みを感じるほか、白いおりものが出るなどの症状が出ます。炎症は膣炎だけではなくて外陰炎も起こり、外陰部が赤く腫れたり性交の際に痛みを感じる場合もあります。軽度であれば自然治癒しますが、症状が重い場合には長期間にわたり痒みに悩まされる場合があります。

体内に存在する常在菌を完全に死滅させることはできませんが、病原菌の増殖を抑えるための抗菌剤を用いて積極的に治療を行うことは可能です。痒みや炎症が収まれば完治したとみなすことができますが、人によっては免疫力が低下した際に再発を繰り返す場合があります。

膣カンジダ症の治療方法ですが、膣炎に対しては病原菌の増殖を抑えるための治療薬(フロリード腟坐剤やフロリードクリーム)が使用されます。他にも真菌の増殖を抑える抗菌剤が配合された、ニゾラールクリームも有効です。クリーム(外用薬)は性器の表面にしか抗菌効果を発揮しませんが、坐薬を使用すれば膣の内部で繁殖している病原菌にも効果を発揮します。真菌抗菌薬のクロトリマゾールが配合されたクリームや、クロトリマゾール腟錠などの治療薬も効果的です。

フロリードやニゾラールは医療用医薬品に指定されているので、一般向けのお店で購入することはできません。日本国内でこれらの医薬品を購入するためには、病院や診療所で医師の診察を受けて処方箋を出してもらう必要があります。医療用のクロトリマゾールが配合されたエンペシドクリームについては一般用医薬品なので、医療機関を受診しなくてもドラッグストアなどで購入することができます。ただし外用薬のエンペシドクリームは膣の内部に抗菌効果が及ばないため、早く治したい場合には医療機関を受診して坐薬を処方してもらう必要があります。

一般的な皮膚の痒みや炎症を抑えるために、ステロイド消炎剤が使用されます。カンジダ症で炎症を抑える目的でステロイド系の消炎剤を使用すると、症状が悪化する恐れがあるので注意が必要です。真菌が原因で炎症を起こした場合は、抗菌剤を用いて病原菌の増殖を抑える方が効果的といえます。

膣カンジダ症を発症する主な原因は、体の免疫力が低下することです。食事の栄養バランスが偏っていたり、疲労・ストレス・睡眠不足・不規則な生活などで免疫力が低下する場合があります。他にも感染症の治療のために抗生剤を服用していたり、他の病気が原因で免疫力が低下するケースも考えられます。再発を予防するためには、免疫力が低下しないように注意することが大切です。